ラビット・ボンド
「ごめんって」
キョドった私を見て、ユイコが謝ってくる。
理由が分からず、え? と視線を投げ返した。
「橘虎雄、まだ無理か……。すっかり忘れてた」
どうやら、私が美月ちゃんとトラオのことで荒れてた時期を思い出してくれたらしい。
違うけど、いや、違くもないけど、とにかく助かった。実はこの後飲み行くんだよね~なんて言えないから、そういうことにしておこう。
「別にぃ~? もう1年も前のことだしぃ~?」
不自然に語尾をあげて、精一杯おどけてみせる。
「なにそれ、絶対気にしてんじゃん」
ウケる、とユイコが笑う。
「実際、ユイコの言う通りなわけ。C組は余裕で橘虎雄派だったし? あの子犬みたいな顔もかわいくて好きだし?」
「そうでしょうねぇ」
ユイコがうんうん頷いている。私って分かりやすいのかもしれない。
そう、当時は普通に好きだった。特別好きなわけじゃなくても、テレビで観かければかわいいなあと思う程度には。
「でもさ~~~~~」
「うわ出た! 久しぶりに荒れとく!?」
「ツーショきたことだし、久々にいっちょいっとくか!? じゃあないんだよ。もう荒れた。荒れ終わりました」
「え、マジ?」
「うん。もうね、不意打ちすぎてヤバかった。ボロボロだった」
旅行中の反省大賞を思い出す。
お土産を渡すタイミングで旅行の話題にはなったけど、荒れた話はしてなかったっけ。
ユイコに見たいと言われて、美月ちゃんとトラオのツーショットをスマホ画面に表示する。あれ以来、初めてだ。
もう落ち着いてるから、胸が少しズキっとするくらいで済んだ。
「ウサミミまた大人っぽくなったねぇ」
ユイコが親戚のおばさんみたいなノリで言う。私が話すから、もちろんユイコも昔から美月ちゃんを知っている。
出会った頃の美月ちゃんは、中学生だった。それが今や21歳なんだから、そりゃあユイコも親戚のおばさんみたいなノリになる。
そして、私はそれが嬉しかったりする。
キョドった私を見て、ユイコが謝ってくる。
理由が分からず、え? と視線を投げ返した。
「橘虎雄、まだ無理か……。すっかり忘れてた」
どうやら、私が美月ちゃんとトラオのことで荒れてた時期を思い出してくれたらしい。
違うけど、いや、違くもないけど、とにかく助かった。実はこの後飲み行くんだよね~なんて言えないから、そういうことにしておこう。
「別にぃ~? もう1年も前のことだしぃ~?」
不自然に語尾をあげて、精一杯おどけてみせる。
「なにそれ、絶対気にしてんじゃん」
ウケる、とユイコが笑う。
「実際、ユイコの言う通りなわけ。C組は余裕で橘虎雄派だったし? あの子犬みたいな顔もかわいくて好きだし?」
「そうでしょうねぇ」
ユイコがうんうん頷いている。私って分かりやすいのかもしれない。
そう、当時は普通に好きだった。特別好きなわけじゃなくても、テレビで観かければかわいいなあと思う程度には。
「でもさ~~~~~」
「うわ出た! 久しぶりに荒れとく!?」
「ツーショきたことだし、久々にいっちょいっとくか!? じゃあないんだよ。もう荒れた。荒れ終わりました」
「え、マジ?」
「うん。もうね、不意打ちすぎてヤバかった。ボロボロだった」
旅行中の反省大賞を思い出す。
お土産を渡すタイミングで旅行の話題にはなったけど、荒れた話はしてなかったっけ。
ユイコに見たいと言われて、美月ちゃんとトラオのツーショットをスマホ画面に表示する。あれ以来、初めてだ。
もう落ち着いてるから、胸が少しズキっとするくらいで済んだ。
「ウサミミまた大人っぽくなったねぇ」
ユイコが親戚のおばさんみたいなノリで言う。私が話すから、もちろんユイコも昔から美月ちゃんを知っている。
出会った頃の美月ちゃんは、中学生だった。それが今や21歳なんだから、そりゃあユイコも親戚のおばさんみたいなノリになる。
そして、私はそれが嬉しかったりする。