ラビット・ボンド
「ううん、気のせいじゃない。合ってる」
どうやら言う気になったようだ。
アイスを口に入れてから、もう一度トラオに視線を移した。喋れないので、何? という顔をつくる。
「ごめん、ちょっとだけ仕事の話する」
「仕事?」
「仕事……っていうか俺のスケジュール?」
ほう。さっぱり分からん。
「来月ほぼ地方ロケ入ってて、こっちいないんだよね」
「へぇ~大変そう」
ザ・他人事な返事。
決してどうでもいいとかではなく、違う世界すぎて想像がつかなかった。
「うん、大変だと思う。リカちゃんに会えないから」
トラオがわざとらしく子犬のような顔をみせる。
なるほど、そういうことか。次会うのは一ヶ月以上あとになる、という報告だ。
連絡先を交換してから2週間。それで2回も飲んでるから、一ヶ月も空けば長いのかもしれない。
いや一ヶ月なんてすぐじゃんと思ってしまうのは、大人になった証拠だろうか。
「どうしても言っておきたくて……でも今日しか時間とれないし。平日どうかなって思ったけど、会えて良かった」
にぃっと上げた口角とは裏腹に、まっすぐな瞳が私に向けられる。
やっぱトラオっていい顔してんな~。
でも、分からないっちゃ分からない。どうしても言いたいか? と思ってしまう。
「ふはっ。わざわざ言うほどのことか? って思ってるでしょ」
トラオが吹きだす。
何故バレた。やはり魔術師!?
「俺もねぇ、言うかどうか迷った。でもさぁ――」
タメ息をひとつ。眉尻を下げて、困ったような呆れたような表情だ。
続く言葉が想像できなくて、私は伺うように首を傾げた。
「何も言わずに一ヶ月も空けたりしたら、飽きた判定されそうじゃん」
言われて、想像してみる。
トラオは普段から連絡してくるわけじゃない。もちろん私もしない。
今のところ、連絡をとるのはこういう突発的な飲みの誘いだけだった。
東京にいないということは飲みに行けない。つまり、トラオからの音沙汰がなくなるというわけだ。
……なるほど。図星すぎて笑いが込み上げてきた。
どうやら言う気になったようだ。
アイスを口に入れてから、もう一度トラオに視線を移した。喋れないので、何? という顔をつくる。
「ごめん、ちょっとだけ仕事の話する」
「仕事?」
「仕事……っていうか俺のスケジュール?」
ほう。さっぱり分からん。
「来月ほぼ地方ロケ入ってて、こっちいないんだよね」
「へぇ~大変そう」
ザ・他人事な返事。
決してどうでもいいとかではなく、違う世界すぎて想像がつかなかった。
「うん、大変だと思う。リカちゃんに会えないから」
トラオがわざとらしく子犬のような顔をみせる。
なるほど、そういうことか。次会うのは一ヶ月以上あとになる、という報告だ。
連絡先を交換してから2週間。それで2回も飲んでるから、一ヶ月も空けば長いのかもしれない。
いや一ヶ月なんてすぐじゃんと思ってしまうのは、大人になった証拠だろうか。
「どうしても言っておきたくて……でも今日しか時間とれないし。平日どうかなって思ったけど、会えて良かった」
にぃっと上げた口角とは裏腹に、まっすぐな瞳が私に向けられる。
やっぱトラオっていい顔してんな~。
でも、分からないっちゃ分からない。どうしても言いたいか? と思ってしまう。
「ふはっ。わざわざ言うほどのことか? って思ってるでしょ」
トラオが吹きだす。
何故バレた。やはり魔術師!?
「俺もねぇ、言うかどうか迷った。でもさぁ――」
タメ息をひとつ。眉尻を下げて、困ったような呆れたような表情だ。
続く言葉が想像できなくて、私は伺うように首を傾げた。
「何も言わずに一ヶ月も空けたりしたら、飽きた判定されそうじゃん」
言われて、想像してみる。
トラオは普段から連絡してくるわけじゃない。もちろん私もしない。
今のところ、連絡をとるのはこういう突発的な飲みの誘いだけだった。
東京にいないということは飲みに行けない。つまり、トラオからの音沙汰がなくなるというわけだ。
……なるほど。図星すぎて笑いが込み上げてきた。