空に預けた恋を誓う〜エリートパイロットは約束の幼馴染を一途に愛しぬく〜
促されるままテーブルにつくと、そこにはカフェのような朝食が並んでいた。トーストやベーコンの香ばしい匂いが食欲を誘い、丁寧に淹れられたコーヒーの香りが重なる。
「……美味しそう……」
思わずこぼした独り言に、拓翔が満足そうに目を細めた。
「食べられるだけでいいから。無理はするなよ」
「うん。……ありがとう、拓ちゃん」
拓翔もエプロンを外して向かいに腰を下ろし、二人で食事を始める。穏やかな時間が少し流れたあと、ふいに拓翔が口を開いた。
「今日、この後だけど」
仄香は手を止め、拓翔を見つめ返した。
「少し出かけよう。仄香がここで暮らすために、必要なものも揃えたい」
「え?でも私、財布も家に置いたままで……」
「そんなこと気にしなくていいから。もっと俺を頼ってよ」
「………」
「それと、服も買いに行こう。昨日の一着だけだと不便だろ」
拓翔の言葉で自分の姿を見下ろすと、昨日の夜に借りた、仄香には大きすぎるTシャツとスラックス姿があった。