空に預けた恋を誓う〜エリートパイロットは約束の幼馴染を一途に愛しぬく〜
(確かに、こうして毎回借りちゃうのも申し訳ないけど……。本当に、ここまで甘えてもいいのかな……)
自分にそんな価値があるのかと、少しだけ迷って俯く。すると拓翔が肘をつき、どこか楽しげに、悪戯っぽく微笑んだ。
「……まあ、俺としては。そうやって俺の服を着て帰りを待っていてくれるのも、正直、悪くないと思ってるけど」
「えっ……!?」
唐突すぎる甘い台詞に、一瞬で顔が火照り出した。耐えきれずに両手で顔を覆いながら指の隙間から彼を盗み見ると、拓翔は柔らかく笑みを深めた。
「本当にかわいいな、仄香」
事もなげにさらりと呟かれ、仄香は覆ったままの手の内側まで熱くなるのを感じた。
「た、拓ちゃんって、そういうこと平気で言う人だったっけ……?」
「さあな。やっと仄香に会えて、浮かれてるのかも」
「……っ」
あまりにもあっさりと返されて、ますます鼓動が速くなる。
結局そのまま、落ち着かない鼓動に振り回されながら、いまいち味のわからない朝食を食べ終えることになった。