空に預けた恋を誓う〜エリートパイロットは約束の幼馴染を一途に愛しぬく〜
偽りの告発 ~side 拓翔~
甘い一夜を越えた朝は、これまでにないほど満ち足りた気持ちで始まった。
先に目を覚ました拓翔は、申し訳程度にシャツを肩から羽織ったまま、隣で規則正しい寝息を立てている仄香の顔を愛しむように見つめていた。
(……やっと、俺のものだ)
この数日で、仄香はようやく以前のような、花がほころぶような笑顔を取り戻した。
痩せこけていた体型には健康的で柔らかな膨らみが徐々に戻り、毎晩拓翔が丹精込めてクリームを塗り込んできた手は、今や白魚のような輝きを放っている。
昨夜、指先でなぞった肌のなめらかさも、耳元で零れる甘い声も、まだ生々しく残っていて。それを思い出すたびに、体の奥でくすぶる熱を押し殺さなければならなかった。
指先で、頬にかかる柔らかな髪をそっと払う。その感触に誘われるように仄香が身じろぎし、ゆっくりと瞼を持ち上げた。
「……ん、拓ちゃん……?」
視線が合うと、彼女の頬がふわりと桜色に染まる。
「おはよう、仄香。……体は辛くないか?」
「……うん、大丈夫……」
案じるように声をかけると、仄香は夢見心地のまま小さく頷いた。
(かわいい……)
まだ眠たさに勝てないのか、一糸纏わぬ姿でも強い羞恥は見せず、とろんとした瞳で拓翔を見つめ返してくる。
どこまでも無防備に、そして幸せそうに微笑む仄香を、拓翔はたまらずに抱きしめた。