空に預けた恋を誓う〜エリートパイロットは約束の幼馴染を一途に愛しぬく〜
華奢な体はすっぽりと腕の中に収まってしまう。その確かな重みを感じるだけで、世界中の幸せをすべて手に入れたような高揚感に包まれる。
「……あの、拓ちゃん」
その幸せに浸っていると、腕の中で仄香がもじもじと動く。彼女はしばらく何かを言い淀んでいたが、やがて意を決したように小さな声を漏らした。
「その……拓ちゃんは昨日、どうだった……?」
一瞬だけ問いかけの意味を探り、すぐに理解して、拓翔はくすりと笑った。
「そんなの、最高に決まってるだろ。どうしてそんなことが気になるんだ?」
隠すことなく本心を伝えると、仄香は視線を彷徨わせながら、消え入りそうな声で続ける。
「だって、私……初めてだったから。……その、至らないところがあったんじゃないかって、すごく不安で……」
あまりに健気で可愛らしい懸念に、拓翔の口元から思わず笑いが漏れた 。
「なんだ、そんなこと。心配するな、俺だって初めてだ」
「えっ……!?」
弾かれたように顔を上げた仄香が、驚きに目を見開く。その反応はさすがに心外で、拓翔はわざとらしく眉を寄せ、彼女の鼻先を指で突いた。
「なんだよ、その反応。仄香には、俺が他の女と遊んでるように見えてたのか?」
「ち、ちが…!は、初めてとか、全然そんなふうに見えなかったから……っ」
「……俺は、仄香以外を抱きたいなんて、これまで一度も思ったことなんてなかったよ」