気がついたら天才心臓外科医と婚約していました
「あら、イケメン。」
「勝手に見ないでください。」
「この絨毯・・・窓ガラスから見える夜景の角度・・・これは白鳩グランドホテルの最上階・・・ということはラブパッション社が主催する婚活パーティ会場・・・。都ちゃん、さてはあなた、ここで早くも彼氏を調達したのね。さすが『LOVE×3』のエースカウンセラー!」
「大したことではないです。」
芳美先輩の同業他社情報の豊富さにツッコむ気力も起きず、私は曖昧に頷いた。
「なによ。やけに弱々しいじゃない。それはさておき、三田様がお待ちよ。早く行って差し上げて。」
「はい。」
私は重い腰を上げ、スタッフルーム備え付けの鏡の前で仕事用の笑顔を浮かべ、気合いを入れ直した。