気がついたら天才心臓外科医と婚約していました
カウンセリングルームに入ると、LOVE×3会員の中で最も手のかかる三田美奈三が、フリルとレースをたっぷり付けた黒いワンピースに厚底ブーツを履いて、スマホをスワイプさせていた。
「お待たせ致しました。三田様。」
「都ちゃん遅い!もう、美奈三、待ちくたびれたよお。」
美奈三はスマホから目を離し、私の顔を見ながらぷくっと頬を膨らませた。
あざと可愛いその表情はまだ幼い。
当たり前だ。
美奈三はまだ22歳なのだから。
私は心に仏像の表情を思い浮かべ、それと同化したような笑みを作り、含むように語りかけた。