カーテンコールはまだ鳴らない。
そのままエレベーターに乗り、⼀階に降りた⼆⼈は、警視庁を出ると
すぐ近くのコンビニに⼊った。
弁当のコーナーを眺める蓮に、響華はひと声かける。
「ちょっとタバコ吸ってくるね」
そう⾔うとレジへ向かい、いつも吸っている銘柄――マルボロの番号を
確認する。
初めて吸ったときから、ずっと変わらない銘柄だ。
レジカウンターに⽴つ男性店員に、
「77番、⼀つお願いします」
と⾔い、店員が取りに⾏く間にポケットから財布を取り出した。
戻ってきた店員がカウンターにタバコを置くと、
「お会計600円です」
響華は千円札を渡し、操作を終えた店員から400円のお釣りを
受け取る。
タバコを⼿にした響華は、そのままコンビニを出た。