カーテンコールはまだ鳴らない。
ガコン、とほぼ同時に二本の缶が落ちる。
「お揃いだね」
響華がそう言うと、蓮は一瞬だけ目を見開き、
「……ですね」
と小さく頷いた。
二人は自販機の横に並び、缶を開ける。
プシュ、という音が廊下に小さく響いた。
一口飲むと、甘さがじんわりと広がる。
「あー、生き返る.....」
思わず漏れた響華の一言に、蓮はほんのわずか、口元を緩めた。
「肩、かなり凝ってますよ」
「見て分かる?」
「……はい。ずっと同じ姿勢でしたから」
そう言われて、響華は肩をすくめる。
「よく見てるね」
蓮はそれには答えず、静かにカフェオレを飲み続けた。