極上パイロットの一途な執愛
 すぐに中から返事がして、ドアが開いた。

「愛里。どうかした?」

 蒼真さんは廊下に立つ私を見下ろしたずねる。優しい口調だったけど、彼が戸惑っているのが伝わってきた。

 それもそうだ。結婚してから今日まで、プライベートを守るのは暗黙の了解で、お互いの寝室に入ろうとしたことなんて一度もない。

「あ、あの……」

 緊張で言葉を詰まらせながら、なんとか口を開く。

「今日は、蒼真さんの寝室で寝てもいいですか……?」

 私がそう言うと、蒼真さんは驚いた表情を浮かべた。

「愛里が俺の寝室で?」

 そんなことを言われるなんて、予想外だったんだろう。

 蒼真さんに確認するように問われ、恥ずかしくて頬が熱くなる。だけど、ここで怖気づいたらきっと一生後悔すると思い、勇気を奮い立たせる。

「あの……、だめですか?」
「だめじゃないけど。自分の部屋で寝たくない理由でもあるの?」

 蒼真さんは私が自分の部屋で寝たくないから、ここに来たと思っているらしい。

「ち、ちがっ」

 慌てて否定しようとしたけれど、蒼真さんはいつものように穏やかな笑顔を作った。

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