極上パイロットの一途な執愛
 両手で顔を覆った私に向かって、蒼真さんは「別に隠すことじゃないのに」と優しく言ってくれた。

「気を使わないでください。この年で漫画の恋愛に憧れてひとりでキャーキャー言っているなんて、変だって自分でもわかってますから!」
「俺は変だとは思わないけど」
「変ですよ! 憧れるだけじゃなく、もし自分がこういうことをされたらって、妄想したりもしてるんですよ!」
「へぇ、妄想ね」

 私の言葉を聞いた蒼真さんは、ふっと笑みを深くする。

 そして長身を屈め、ローテーブルに伏せて置いてあった漫画の本に手を伸ばした。

 あ、それは、たった今まで私が読んでいた――。
 彼が視線を落としたページがちょうど濃密なラブシーンだと気付き、一気に体が熱くなる。

「そ、蒼真さん。そのシーンはちょっと……っ」

 慌てて読むのを制止しようとしたけれど、もう遅かった。
 本から顔を上げた蒼真さんが、私を見てにこりと笑う。

「へぇ……。愛里はこういうドSな男に、強引に迫られる妄想をしてるんだ?」

 蒼真さんの問いかけに、動揺で頬から火が噴き出しそうになる。

「ち、ちがっ!」
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