極上パイロットの一途な執愛
「香坂さん、やっぱり貨物の重量が間違ってたそうです」
「ありがとうございます。燃料計算しなおしですね」

 ちゃんと確認してよかったとほっとしながら、フライトプランを修正する。

「細かいところも見逃さない香坂さんってすごいですよね。つねに冷静で有能で憧れます!」

 中井さんに感心され、「そんなことは」と首を横に振った。

 仕事中は必死に集中しているだけで、本当の自分はそんな冷静な人間じゃない。
 社交性はゼロだし、恋愛経験はほぼないし、漫画オタクで内気で妄想大好き。そんな私の素を知ったら、中井さんは失望するに違いない。

 だけど……と手を止め、蒼真さんの意地悪な顔を思い浮かべる。

 蒼真さんは私の素を知ってもまったく動じなかったな……とぼんやりと思った。

 




 仕事を終えスマホの画面を見ると、蒼真さんから『今日は十七時に新千歳から戻るから、勤務を終えたらアパートに行く』というメッセージが届いていた。

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