極上パイロットの一途な執愛
 私が暮らしていたときと変わらない、綺麗に整った室内を見回すと、テーブルの上になにか置かれているのに気付いた。

 そこにあったのは、バラの花束と小さな箱。

 花束なんてどうしたんだろう。誰かにもらったんだろうか。

 不思議に思っていると、蒼真さんはテーブルに近づき花束を手に取った。そしてこちらを振り返り、そのバラを私に差し出した。

「えっ」

 綺麗なバラを見下ろし、驚いて目を瞬かせる。

「私にですか?」
「あぁ。愛里に渡したくて今朝買っておいた」
「でも私がマンションに戻ってくる確証なんてなかったのに……」

 私がうなずかなかったら、このバラは無駄になってしまったのでは。

「意地でも連れ戻すつもりだったから」

 当然のように言われ、思わず苦笑いする。

 傲慢で俺様なのに、わざわざ花束を買ってくれる優しさを見せられると、どんなリアクションをしていいのかわからなくなる。

「本当は、結婚記念日の夜にも花束を用意していたんだけどな」
「結婚記念日に花束を?」

 驚く私に蒼真さんはうなずいた。

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