極上パイロットの一途な執愛
 驚く私を見て、父がすかさず口を開いた。

「朝比奈くん。資格勉強を見てやるという口実で、かわいい愛里に手を出すつもりじゃないだろうな」

 過保護な父の言葉に「お父さん!」と声を上げる。

「朝比奈副機長は親切で言ってくれてるだけだから、変な勘繰りをしないで」
「いや、こういうことは、最初にはっきりさせておいたほうがいいんだ。朝比奈くん、愛里が運航管理者として独り立ちするまで、手を出すことは許さないからな。肝に銘じておきなさい」
「だから、朝比奈副機長が私に手を出すわけがないでしょう……っ」

 大真面目な父と、申し訳なさで身の置き場のない私。そんなやりとりを見て、朝比奈副機長はくすくすと笑った。

「もちろんです。尊敬する香坂専務の言葉には、一生逆らえませんから」
 





 こうして朝比奈副機長は、休日にときどき我が家を訪れ、私に運航管理者の勉強のアドバイスをしてくれるようになった。

 勉強する場所は、私の部屋ではなくリビングでとお願いした。
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