極上パイロットの一途な執愛
 私が家を出てから、蒼真さんはずっと私と話したいと思ってくれていたんだ……。
 申し訳なさで、どんどん肩身が狭くなる。

「と、とりあえず、職場から離れませんか……?」

 空港にはたくさんの同僚たちが働いている。こんな場所でふたりでいたら、誰に見られるかわからないし落ち着かない。

「そうだね。じゃあ行こうか」

 うなずき歩きだそうとした彼に、「あの」と声をかける。

「なるべく人目につかないように、距離を取って移動しますね」
「どうして?」
「どうしてって、変な誤解をされると困るからです」
「誤解じゃないだろ。俺たちは夫婦なんだから」
「ふ、夫婦って……!」

 慌てて周囲を見回す。
 柱の陰に移動していたお陰で、今の会話をほかの人に聞かれずにすんだようだ。

 ほっと胸をなでおろす私をよそに、蒼真さんは「タクシーに乗ろうか」と歩きだす。

「あ、あの。五分後にタクシー乗り場に集合ってことにしませんか?」
「だめだよ」
「じゃあ、少し離れて歩くので蒼真さんは先に……」
「そんな聞き分けのないことを言うなら、手を繋ごうか?」

 にっこりと笑いかけられ青ざめる。

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