極上パイロットの一途な執愛
 ぎゅっと奥歯をかみしめ黙り込む。そんな私に向かって、蒼真さんは静かに口を開いた。

「俺は、愛里と離婚するつもりはない」

 その言葉に混乱して、声が震える。

「……どうして? 私をからかっているんですか?」

 結婚してもう一年が過ぎた。私は妊娠するどころか、蒼真さんに抱かれることもなかった。

 そんな私に、結婚生活を続ける権利がないことは、蒼真さんだってわかっているはずなのに。

「からかってないよ。俺は愛里のことを大切に思ってる」

 その言葉を聞いた瞬間、カッと頬が熱くなった。

「大切に思ってくれているなら、どうしてあの夜、私のことを拒絶したんですか……!?」

 ずっと抑え込んでいた気持ちがあふれ出し、気付けばそう叫んでいた。
 勇気を振り絞って彼の寝室に行った私を、蒼真さんははっきりと拒絶したのに。

「それは――」

 言いよどんだ蒼真さんを見て、ぎゅっと唇をかみしめる。言い訳なんて、聞きたくない。

「……お願いですから、今日はもう帰ってください」

 かすれた声で言い蒼真さんに背を向けたとき、アパートのドアが開いた。

「あ、香坂さん」

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