社長、その溺愛は計算外です

第11話 本当の自分で、ともに歩む


あれから、一ヶ月が経った。

十一月の下旬──東京は、秋の深まりを感じる季節になっていた。

街路樹の葉は美しく色づき、冷たい風が吹き抜けていく。

圭佑さんと交際を始めてから、私の日常は少しずつ変わっていった。

先週の日曜日は、圭佑さんの家でゴールドと三人でまどろんだ。

私が来るなり走ってくるゴールドを見て、圭佑さんが「ゴールド、梓のこと好きすぎじゃないか」と苦笑した。

平日の夜も、仕事帰りに食事をしたり、ただ一緒に歩いたりする。その横顔が、今も変わらず好きだ。

時々、お弁当を作って圭佑さんのオフィスに届けることもあった。

最初は「気を遣わなくていい」と言っていた彼が、二度目からは「今日は何を作ってきてくれた?」と聞くようになった。それが、どうしようもなく嬉しかった。

この一ヶ月の間に、桐原会長と何度か話し合いがあったと耳にした。

圭佑さんと会長の間でどんな話し合いが行われたか、詳しくは聞いていない。
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