社長、その溺愛は計算外です

エピローグ


結婚式から一年後。

新居のリビングで、私はソファに座ってコーヒーを飲んでいた。

窓の外では、緑の深まった木々に、柔らかな陽射しが降り注いでいる。

結婚して一年、あっという間だった。

圭佑さんとの生活は、毎日が喜びで満ちている。

朝は一緒に起きて、二人で朝食を作る。圭佑さんは会社に行き、私も仕事に行く。

夜は一緒に夕食をとって、他愛のない話をして、一緒に眠る。

そんな何気ない日常が、こんなにも満たされるなんて。

玄関のドアが開いて、圭佑さんが帰ってきた。

「ただいま」

「おかえりなさい」

圭佑さんが、靴を脱ぐのももどかしいといった様子で私を腕の中に閉じ込めた。

「会いたかったよ、梓」

「今朝、別れたばかりじゃないですか」

「分かっている。それでも、外にいる間も君のことが頭から離れないんだ」

首筋に顔を埋められ、彼の息がくすぐったい。

一年経っても、この人の愛は深まるばかりだ。

「そうだ、梓。君に報告がある」

「何ですか?」
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