没落令嬢ですが聖女になった途端、婚約破棄した皇太子に溺愛されています
胸が、強く締めつけられる。
こんなこと、されるはずがないのに。
もう、関係は終わったはずなのに。
それでも――
(……優しい……)
離れたくないと、思ってしまう。
やがて、唇が離れる。
けれど、その余韻が消えない。
「……無茶をするな」
低く、押し殺した声。
その腕は、まだ私を抱きしめたままだった。
(……殿下……)
呼びたいのに、声が出ない。
ただ、微かに残る温もりだけを感じながら。
私は再び、深い眠りへと落ちていった。
――どれくらい眠っていたのだろう。
ゆっくりと意識が浮かび上がる。
薄く目を開けると、そこは簡素なテントの中だった。
外の灯りが、布越しにやわらかく差し込んでいる。
「……セレスティア」
低く、静かな声。
(……殿下……?)
こんなこと、されるはずがないのに。
もう、関係は終わったはずなのに。
それでも――
(……優しい……)
離れたくないと、思ってしまう。
やがて、唇が離れる。
けれど、その余韻が消えない。
「……無茶をするな」
低く、押し殺した声。
その腕は、まだ私を抱きしめたままだった。
(……殿下……)
呼びたいのに、声が出ない。
ただ、微かに残る温もりだけを感じながら。
私は再び、深い眠りへと落ちていった。
――どれくらい眠っていたのだろう。
ゆっくりと意識が浮かび上がる。
薄く目を開けると、そこは簡素なテントの中だった。
外の灯りが、布越しにやわらかく差し込んでいる。
「……セレスティア」
低く、静かな声。
(……殿下……?)