没落令嬢ですが聖女になった途端、婚約破棄した皇太子に溺愛されています
「はぁ……アルセイド様……」

「ん?」

直ぐ近くで彼が私を見つめる。

「ずるいです……私ばかりこんなに……」

「俺も、気持ちいいよ。」

そう言って彼が、頬や首元、鎖骨にキスを落としていく。

「ずっと……あなたと一緒にいたい……」

こんなにも近くに感じたら、もう離れたくない。

「安心しろ。聖女を守るのが、俺の役目だ」

「……聖女じゃなかったら、一緒にいてくれないんですか?」

胸が張り裂けるように痛かった。

もし私が、聖女じゃなかったら?

すると、フッと彼は微笑んだ。

「俺は君が聖女になる前から、君の事を知っている」

「あ……」

「愛おしい、セレスティア。君が欲しい」

そして動きが激しくなる。

「ああ、もう……私……」

「セレスティア……俺も一緒だよ……」

その瞬間、彼の熱が私の体の中を満たしてくれたのが分かった。
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