没落令嬢ですが聖女になった途端、婚約破棄した皇太子に溺愛されています
するとモンテーロさんは、私の肩を掴んだ。

「あなたは、自分の使命を分かっているのですか!」

強い視線で睨まれた。

「分かっています。誰よりも」

モンテーロさんは、私を軽く押した。

「どうせ、相手が皇太子殿下だったからでしょう」

「え?」

「あなたは公爵令嬢だ。皇太子殿下に愛されれば、皇太子妃にでもなれると思ったのでしょう」

胸に何かがグサッと刺さった。

そんなふうに思われていたなんて。

堪えきれなくて、涙が出た。

「セレスティア様……」

「好きなんです。アルセイド殿下のことが」

そう言うとモンテーロさんは、ハッとした目で私を見た。

「ずっと好きでした。婚約中の時も」

そう。私は、アルセイド殿下を愛している。

その事に嘘、偽りはない。
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