没落令嬢ですが聖女になった途端、婚約破棄した皇太子に溺愛されています
「セレス。綺麗だ」

首元に殿下の吐息がかかる。

そしてゆっくりと、私達は体を重ねた。

甘い吐息の中で、私達は見つめ合った。

「セレス……俺……」

「殿下?……」

アルセイド殿下が、私を見下ろした。

「こんなに甘い時間があるなんて、知らなかったよ」

胸が温かくなる。

私達の想いが今、重なっていく。

「私もです。殿下……」

同じ動きで、快感が押し寄せて来る。

どこまでが殿下で、どこから私の体なのか、分からないくらいだ。

「どこまでも、一緒にいよう。セレス」

「はい。どこまでもご一緒します」

そして私達は、時を忘れて体と心を重ね合わせていった。

「セレス……愛してる」

私は幸せの中、頷くしかできなかった。
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