没落令嬢ですが聖女になった途端、婚約破棄した皇太子に溺愛されています

第6章 逆転プロポーズ

「――至急、聖女を宮殿へ戻せ」

その命は、あまりにも突然だった。

伝令の騎士が息を切らせて現れたのは、浄化を終えた直後のこと。

その緊張した表情を見た瞬間、胸の奥がざわついた。

(……来た……)

逃げられないと、分かってしまう。

「どういうことだ」

アルセイド殿下の声が、低く響く。

「詳しい説明は、宮殿にてとのことです」

騎士はそれだけを告げる。

その視線が、一瞬だけ私に向けられた気がした。

(……やっぱり……)

何も言えないまま、私は目を伏せる。

――そして。

宮殿へ戻った私を待っていたのは、冷たい視線だった。

「セレスティア様」

聖女管理官が、ゆっくりと口を開く。

「聖女としての力……弱くなっていますね」
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