入学先が、急に変更……?変更先に行ったら、そこはなんと男子校でした1

『 寮のルームメイト 』

「 寮のルームメイト 」

色々あって、安定が保たれて来た頃、寮室へ行ってみると────

「ああうんうん、おっけーおっけー。はいはいはい。よっしゃラスボスクリア。今度黒曜石&ダイヤモンド最強(?)レベルに突入な。よしよし順調順調。波に乗ってるじゃん僕。…あ、負けた。……。」

暗闇の中、テレビだけ光っている部屋。

テレビの光で顔が見える。

綺麗だった。

薄紫色の髪に、深いアメジストの瞳。中性的な顔立ちで、全体を見ると猫みたい。

見た目は最高。……でもね、うん……。

あれだねあれ。ゲムオタかな?

ふと、彼が僕がいる方向へと振り向いた。

すん、と無表情になる。

「……誰、君。……不審者?」

明らかに警戒のこもった声で、冷たい視線が僕に向けられてくる。

さっきのゲムオタモードはどこだろう……

若干引いていると、彼がポケットからサバイバルナイフを取りだした。

「……は?」

思わずそんな声が出る。

「不審者なら出ていって。……邪魔。」

じりじりと距離を詰めてくる。

「えぇっ、まっ────」

ドンっ……

壁ドン、された……

初の……。

しかも、全然ロマンチックじゃないやつ……

首にナイフを軽く当てられる。

「……よく見たら可愛い。」

今言うセリフじゃないでしょ……!

どどど、どうしよう……

殺されるの?無理無理っ

人生の最期がゲムオタに殺されるなんて、やだやだっ!

どうにかしないと。

確か男の人を騙すには、ハニートラップが良いって聞いた気がする……

よし。

覚悟を決めて、彼の前髪を優しく払う。

そして、おでこに顔を近づけて────

────ちゅっ。

我ながら可愛らしいリップ音を作れたと思う。

彼の顔が、ぶわっと赤くなった。

そっと唇を離す。

意外と効果ありかも?

そんな風に無防備に考えていると。

「……男子にキスされるとか……。」

顔が赤いまま顔を背けているゲムオタ。

でもまだ密着している。

ふと彼の視線が僕の胸元に移った。

微かに口角が上がる。

「……ふぅーん。」

意味ありげに無遠慮に見てくる彼。

うわキモ……と引きつつも、押さえつけられているので抵抗不可能。

「触っていい?」

「ダメです。」

即答で返した僕に、彼は不本意そうに眉をピクリと動かす。

「なんか骨格細くない?女子じゃん。」

僕の腰を触ってくる。

吐きそう。気絶しちゃダメかな?

ここは我慢しよう。頑張るんだ……!

ようやくサバイバルナイフをポケットにしまう彼。

いつも持ってるの?それ。

怖いんだけど。人殺してないよね?

でも勝手に入ってきた僕も悪いかな?

もちろん絶対悪くないけどっ

ようやく彼が体を離してきて、一定の距離が保たれた。

とりま距離縮める為にコミュニケーション。

「僕の名前は録咲 萌〜。君のルームメイトで────」

「①僕の邪魔をしないこと。
②僕の言う通りにして。
③ゲーム中に話しかけてきたら殺す。」

話の途中を容赦なく遮って、不穏な(?)ルールを説明してくるゲムオタ。

最初っから守る気ゼロですけどねっ!

しかも僕と彼 一人称同じじゃん……

見分け つきにく……

でも自分を見失わない為に、ちゃんと可愛い喋り方は続けてまぁ〜す。

言っとくけど、ぶりっ子じゃないからね?

ギャルだからね?

「……あと、俺の名前は哀銘 涼良だから。」

ん?俺……?

もしかして時と場合に応じて変わるとかかな?

なんだかんだ殺されそうになったけど、上手くやれる未来は見えてるっ!


────あの親友が、転入してくる事も知らずに。


~~~~ ~~~~


続く
< 4 / 4 >

ひとこと感想を投票しよう!

あなたはこの作品を・・・

と評価しました。
すべての感想数:0

この作品の感想を3つまで選択できます。

  • 処理中にエラーが発生したためひとこと感想を投票できません。
  • 投票する

この作家の他の作品

公開作品はありません

この作品を見ている人にオススメ

読み込み中…

この作品をシェア

pagetop