恋と結婚は別物です! 偽装結婚のはずなのに、強気なナースはフライトドクターの一途な愛に溶かされる

6 私を支えてくれる人

 世間は春の大型連休に入るが、私は今日から勤務再開だ。

「祖母のことでたくさんのお休みをいただき、ありがとうございました。これから再び頑張りますので、よろしくお願いいたします」

 出勤時間少し前、私はナースステーションにいる仲間たちに頭を下げていた。

「こういうときはお互い様よ。私たちは、チームなんだから」

 横居さんはそう言って、今日も優しく笑ってくれる。
 ベイショアERで働いている皆は優しい。改めて、ここが職場でよかったと思う。

 改めて、今日からも頑張ろうと意気込む。
 するとその時、受付のほうから力ない声が聞こえてきた。

「すみません……なんだか今日、ちょっと体調優れなくて」

「管野くん、大丈夫!?」

 すぐに横居さんが彼を支えに飛んでゆく。管野さんは青白い顔で、ふらふらとしていた。

「ヘリ苦手なのに、私がずっとヘリ当番押しつけたからね」

「いえいえ。確かにこのところ、出動要請多かったですけど……あはは」

 そう言って笑う彼は、今日もフライトスーツを着ていた。
 彼は三半規管が弱く、乗り物にすぐに酔ってしまうそうだ。それでも患者のところに飛んでゆくため、フライトナースになったのだと教えてくれたことがある。

 祖母が倒れた時に、ヘリ当番を代わってくれたのは彼だ。
 ここのところの連勤も、私がヘリ当番を外してもらっていたり、休んだりしていたからだろう。

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