恋と結婚は別物です! 偽装結婚のはずなのに、強気なナースはフライトドクターの一途な愛に溶かされる
運転席に乗り込むと、詩音は初めてここに乗った時と同じように、革製のシートを指で撫でていた。
なんとなくかっこいいと思ってこのシートを選んだが、彼女が気に入ってくれたなら嬉しい。
俺は上機嫌のまま、家に帰ろうとハンドルに手を伸ばす。すると、詩音が不意に口を開いた。
「そういえば、どうして龍臣さんはここがわかったんですか?」
「ああ、それは……」
俺は自分のポケットから、家の鍵を取り出し詩音に見せた。詩音に渡したものと同じ、キーケースが付いている。
「このキーケース、スマホのGPSで場所が特定できるんだ。詩音、離婚届を置いていったのに、戸締りはしっかりしたうえ、鍵は返さずに鞄に入れっぱなしだろう」
「あ……」
詩音は頬を染める。
それが、かわいくて仕方ない。
「詩音のそのうっかりに、助けられた。詩音を、失わずに済んだんだから」
本当はうっかりなのは俺のほうだ。
よく家の鍵を無くすからと、このキーケースを使っていたのが功を奏した。
詩音は俺の言葉に、いちいち顔を真っ赤にする。
その頬に触れたくてたまらなくなるが、彼女を奪うのは家に帰ってからだ。
とりあえず、今は。
俺は鍵を出したついでにポケットにぐしゃぐしゃに押し込んでいた離婚届を取り出し、詩音に見せつけた。
「これはもう、いらないな」
すると詩音は嬉しそうな、だけどどこか申し訳なさそうな顔をして言った。
「はい」
なんとなくかっこいいと思ってこのシートを選んだが、彼女が気に入ってくれたなら嬉しい。
俺は上機嫌のまま、家に帰ろうとハンドルに手を伸ばす。すると、詩音が不意に口を開いた。
「そういえば、どうして龍臣さんはここがわかったんですか?」
「ああ、それは……」
俺は自分のポケットから、家の鍵を取り出し詩音に見せた。詩音に渡したものと同じ、キーケースが付いている。
「このキーケース、スマホのGPSで場所が特定できるんだ。詩音、離婚届を置いていったのに、戸締りはしっかりしたうえ、鍵は返さずに鞄に入れっぱなしだろう」
「あ……」
詩音は頬を染める。
それが、かわいくて仕方ない。
「詩音のそのうっかりに、助けられた。詩音を、失わずに済んだんだから」
本当はうっかりなのは俺のほうだ。
よく家の鍵を無くすからと、このキーケースを使っていたのが功を奏した。
詩音は俺の言葉に、いちいち顔を真っ赤にする。
その頬に触れたくてたまらなくなるが、彼女を奪うのは家に帰ってからだ。
とりあえず、今は。
俺は鍵を出したついでにポケットにぐしゃぐしゃに押し込んでいた離婚届を取り出し、詩音に見せつけた。
「これはもう、いらないな」
すると詩音は嬉しそうな、だけどどこか申し訳なさそうな顔をして言った。
「はい」