恋と結婚は別物です! 偽装結婚のはずなのに、強気なナースはフライトドクターの一途な愛に溶かされる

4 利害が一致しただけのはずなのに

 互いの身内に挨拶を済ませ、婚姻届を提出した翌日。
 午後からの勤務の私がERのナースステーションに着くと、すぐに好奇の視線が投げられた。
 看護主任の横居さんも、私に気づいてこちらに飛んでくる。

「守山さん、宇田川先生と結婚したって本当なの!?」

 今日の私は、ER勤務の当直だ。祖母のことがあるため、しばらくフライトナースはお休みし、地上勤務でのシフトを組んでもらっている。

 宇田川先生は今日ヘリ当番だから、職場での結婚に関する手続きは彼が始業前に全部すると申し出てくれた。
 ――のだけれど、まさかもうこんなに知れ渡っているなんて。

「はい。ですが、こちらでは変わらずにご指導いただけると――」

 改めてそう言い、頭を下げようとした。だけど、最後まで言い切ることができなかった。
 その場にいた看護師やドクターたちが一斉にこちらを見たのだ。その視線が、気になってしまう。

「まさか、本当だったなんて」

 横居さんがつぶやく。どうやら皆、龍臣さんには真実を聞けないでいたらしい。

「ねえ、ふたりはいつからお付き合いしていたの? やっぱりシフトが多く重なって、いつの間にかそういう関係に……って感じかしら?」

 横居さんがなぜかうっとりした顔で聞いてくる。

「えっと……」

 つい口ごもってしまうと、年配のドクターがやってきた。

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