恋と結婚は別物です! 偽装結婚のはずなのに、強気なナースはフライトドクターの一途な愛に溶かされる
娘が愛のない結婚をしたと知ったら、ふたりはどんな顔をするだろう。つい考えてしまい、私はふるふると頭を振った。
この結婚は、私たちの互いの利のために、必要なものなのだ。
しばらく荷物の整理をしていたけれど、外がすっかり暗くなっていることに気づいて、私は部屋を出た。
龍臣さんに買い物のついでに夕食もと言われたから、あまり遅くなるのも悪い。
リビングに行くと、彼はソファに腰掛けなにかを読んでいた。
ローテーブルの上に視線を移すと、そこにはいくつかの医学書がのっている。きっと今読んでいるそれも、なにかの医学書なのだろう。
龍臣さんはすぐに私に気がついて、本を閉じ視線を上げる。
「すみません。急いだのですが、逆にお邪魔してしまいましたね」
「構わない。待っていただけだ」
龍臣さんはそう言うと、手元の医学書をテーブルの山にのせ、その隣に置いてあった黒いなにかを手に取り立ち上がった。
彼はこちらにやってくると、それを私に差し出す。黒いレザー調のキーホルダーがついた鍵だ。
レザーの中に、鍵本体がしまえるようになっている。
「この部屋の鍵だ。エントランス、エレベーター、ドアにかざせば、開くから」
物理鍵もついているが、それは緊急用らしい。
「ありがとうございます、助かります」
私はそれを持っていた小さめの鞄にしっかりとしまった。無くしてしまっては大変だ。
龍臣さんはそれを見届けたようで、私がしまうと同時に口を開いた。
「出かけようか」
この結婚は、私たちの互いの利のために、必要なものなのだ。
しばらく荷物の整理をしていたけれど、外がすっかり暗くなっていることに気づいて、私は部屋を出た。
龍臣さんに買い物のついでに夕食もと言われたから、あまり遅くなるのも悪い。
リビングに行くと、彼はソファに腰掛けなにかを読んでいた。
ローテーブルの上に視線を移すと、そこにはいくつかの医学書がのっている。きっと今読んでいるそれも、なにかの医学書なのだろう。
龍臣さんはすぐに私に気がついて、本を閉じ視線を上げる。
「すみません。急いだのですが、逆にお邪魔してしまいましたね」
「構わない。待っていただけだ」
龍臣さんはそう言うと、手元の医学書をテーブルの山にのせ、その隣に置いてあった黒いなにかを手に取り立ち上がった。
彼はこちらにやってくると、それを私に差し出す。黒いレザー調のキーホルダーがついた鍵だ。
レザーの中に、鍵本体がしまえるようになっている。
「この部屋の鍵だ。エントランス、エレベーター、ドアにかざせば、開くから」
物理鍵もついているが、それは緊急用らしい。
「ありがとうございます、助かります」
私はそれを持っていた小さめの鞄にしっかりとしまった。無くしてしまっては大変だ。
龍臣さんはそれを見届けたようで、私がしまうと同時に口を開いた。
「出かけようか」