恋と結婚は別物です! 偽装結婚のはずなのに、強気なナースはフライトドクターの一途な愛に溶かされる
彼はスウェット姿で、その髪は少しぼさっとしている。
職場で見る姿とはまったく違うリラックスした様子に、ついくすりと笑みがもれてしまった。
いつも怖い雰囲気を醸している彼が、家ではこんな姿を見せるなんて。
私の気配を感じたのか、彼がこちらを振り向く。私は慌てて顔を元に戻し、淡々と挨拶をした。
「おはようございます」
「詩音も飲むか?」
彼は「おはよう」の代わりにそう言って、自身のカップを掲げる。
「大丈夫です、自分でやりますから。ありがとうございます」
私は一度部屋に戻り、カップなど食器を持ってキッチンへ向かった。
だが私がそこに着くと、すでに中に彼がいる。
「ほら、カップ」
彼はそう言って、こちらに手を差し出す。
ぶっきらぼうな言い方だが、なんだか夫婦みたいだと思ってしまった。
……私たちは、本当に〝夫婦〟なのだけれど。
「ありがとうございます」
カップを彼に手渡すとすぐ、頭がシャキッとするような香りがこちらに漂ってきた。
「どうぞ」
差し出されたカップを受け取ると、彼は再びキッチンの奥へと戻る。それから、すぐに炊飯器の蓋を開けた。
「え……?」
もくもくと立ち上る蒸気とともに、炊き立てのお米の香りが漂ってくる。
すると彼は、迷いなく昨日買ったばかりの夫婦茶碗両方にお米をよそった。
職場で見る姿とはまったく違うリラックスした様子に、ついくすりと笑みがもれてしまった。
いつも怖い雰囲気を醸している彼が、家ではこんな姿を見せるなんて。
私の気配を感じたのか、彼がこちらを振り向く。私は慌てて顔を元に戻し、淡々と挨拶をした。
「おはようございます」
「詩音も飲むか?」
彼は「おはよう」の代わりにそう言って、自身のカップを掲げる。
「大丈夫です、自分でやりますから。ありがとうございます」
私は一度部屋に戻り、カップなど食器を持ってキッチンへ向かった。
だが私がそこに着くと、すでに中に彼がいる。
「ほら、カップ」
彼はそう言って、こちらに手を差し出す。
ぶっきらぼうな言い方だが、なんだか夫婦みたいだと思ってしまった。
……私たちは、本当に〝夫婦〟なのだけれど。
「ありがとうございます」
カップを彼に手渡すとすぐ、頭がシャキッとするような香りがこちらに漂ってきた。
「どうぞ」
差し出されたカップを受け取ると、彼は再びキッチンの奥へと戻る。それから、すぐに炊飯器の蓋を開けた。
「え……?」
もくもくと立ち上る蒸気とともに、炊き立てのお米の香りが漂ってくる。
すると彼は、迷いなく昨日買ったばかりの夫婦茶碗両方にお米をよそった。