恋と結婚は別物です! 偽装結婚のはずなのに、強気なナースはフライトドクターの一途な愛に溶かされる
「僕はどうやら、龍臣に嫌われているようでね。恥ずかしながら、龍臣は僕からの連絡だと反応しないことがあるんだ。緊急時に連絡がつくように、詩音さんの連絡先も知っていたほうがいいと思って」
にこにこと優しい笑みで提案をされて、断らないわけにはいかない。
なにより、彼は龍臣さんの身内なのだ。
「はい、わかりました」
私は椅子に置いていた鞄から、スマホを取り出した。
すると、お兄さんがぽつりとこぼす。
「へえ、ブライダルカタログ……」
彼はどうやら、私が長椅子に置いたそれを見たらしい。
「はい。婚姻届は提出したんですけど、そろそろお式のことも考えないといけないなって」
言いながら、彼と連絡先を交換する。
「いつも用意周到な龍臣が、挙式を後回しにするなんて」
お兄さんの言葉に、つい肩が吊り上がってしまう。すると、彼はくすくす笑って続けた。
「龍臣はよほど、君を他の人に取られたくなかったんだね」
お兄さんはそう言うと、連絡先を交換し終えたスマホをポケットにしまった。
彼は私たちがまだ挙式をしていない理由を、私たちに都合よく解釈してくれたらしい。
そのことに少しだけ安堵して、私もスマホを鞄にしまう。
その時、後方から足音が聞こえて、振り向いた。
「詩音!」
龍臣さんが、急ぎ足でこちらに向かってきていた。
彼はそのまま、奪うように私と手を繋ぐ。
にこにこと優しい笑みで提案をされて、断らないわけにはいかない。
なにより、彼は龍臣さんの身内なのだ。
「はい、わかりました」
私は椅子に置いていた鞄から、スマホを取り出した。
すると、お兄さんがぽつりとこぼす。
「へえ、ブライダルカタログ……」
彼はどうやら、私が長椅子に置いたそれを見たらしい。
「はい。婚姻届は提出したんですけど、そろそろお式のことも考えないといけないなって」
言いながら、彼と連絡先を交換する。
「いつも用意周到な龍臣が、挙式を後回しにするなんて」
お兄さんの言葉に、つい肩が吊り上がってしまう。すると、彼はくすくす笑って続けた。
「龍臣はよほど、君を他の人に取られたくなかったんだね」
お兄さんはそう言うと、連絡先を交換し終えたスマホをポケットにしまった。
彼は私たちがまだ挙式をしていない理由を、私たちに都合よく解釈してくれたらしい。
そのことに少しだけ安堵して、私もスマホを鞄にしまう。
その時、後方から足音が聞こえて、振り向いた。
「詩音!」
龍臣さんが、急ぎ足でこちらに向かってきていた。
彼はそのまま、奪うように私と手を繋ぐ。