恋と結婚は別物です! 偽装結婚のはずなのに、強気なナースはフライトドクターの一途な愛に溶かされる
「うん、今日は風が強くてね」
私の言葉に、夏子はなるほど、と頷いた。
「詩音のおばあちゃん、診察終わったの十五分前くらい。今はお薬待ってる頃じゃないかな? 私もランチに行くところだし、一緒に行こう」
「うん」
彼女に頷き、夏子とともに調剤カウンターの方面へと向かう。
「詩音のおばあちゃん、本当に元気だよね。今日も、『孫娘の花嫁姿を見るまでは死ねないわ!』って、元気に笑ってたよ」
夏子は雑談のつもりだったのかもしれないが、私の体はぴくりと反応してしまった。
「おばあちゃん、それ外でも言ってるんだ……」
私は恥ずかしさと呆れのため息をこぼした。
祖母は私が結婚するのを楽しみにしているらしく、会うたびに『詩音の花嫁姿が見たい』と言ってくる。
だけどまさか、外でも同じことを言っているとは。
私はまだ、当分は結婚なんてできないだろう。
フライトナースになるために恋は後回しにしてきたし、フライトナースになった今も、まだまだ勉強しなければならないことが山ほどある。
「そろそろ祖母孝行、考えたら?」
「恋してる暇なんてないよ。夏子みたいに、すぐ近くに相手がいればいいんだけれど」
そうこぼすと、夏子は苦笑いを浮かべる。私ははっとして、押し黙った。
彼女は循環器科のドクターとお付き合いをしている。だが、彼は既婚者。許されぬ恋なのだ。
私の言葉に、夏子はなるほど、と頷いた。
「詩音のおばあちゃん、診察終わったの十五分前くらい。今はお薬待ってる頃じゃないかな? 私もランチに行くところだし、一緒に行こう」
「うん」
彼女に頷き、夏子とともに調剤カウンターの方面へと向かう。
「詩音のおばあちゃん、本当に元気だよね。今日も、『孫娘の花嫁姿を見るまでは死ねないわ!』って、元気に笑ってたよ」
夏子は雑談のつもりだったのかもしれないが、私の体はぴくりと反応してしまった。
「おばあちゃん、それ外でも言ってるんだ……」
私は恥ずかしさと呆れのため息をこぼした。
祖母は私が結婚するのを楽しみにしているらしく、会うたびに『詩音の花嫁姿が見たい』と言ってくる。
だけどまさか、外でも同じことを言っているとは。
私はまだ、当分は結婚なんてできないだろう。
フライトナースになるために恋は後回しにしてきたし、フライトナースになった今も、まだまだ勉強しなければならないことが山ほどある。
「そろそろ祖母孝行、考えたら?」
「恋してる暇なんてないよ。夏子みたいに、すぐ近くに相手がいればいいんだけれど」
そうこぼすと、夏子は苦笑いを浮かべる。私ははっとして、押し黙った。
彼女は循環器科のドクターとお付き合いをしている。だが、彼は既婚者。許されぬ恋なのだ。