ぼくと世界とキミ
それから度々、ライラと会う様になった。
特に待ち合わせをするわけでもなく、自分の行きたい時に泉へと向かう。
しかし不思議な事に、殆どと言っていい程の確率で彼女に会う事ができた。
彼女は両親を病で亡くし、泉の近くの小さな村で織物をしながら一人で暮らしているらしい。
特に美人でも秀でた特徴も無かったが、誰にでも優しく、慈愛に満ちた女だった。
そんな彼女に心を奪われるのに……たいした時間は掛からなかった。