ぼくと世界とキミ

急に強い風が吹いた。

それに誘われる様に空を見上げると、漆黒の闇の中で悲しそうに月が震えている。

……俺は……全てを失った。

風に靡く真っ赤なリボンを見つめたまま……音も無く涙が頬を伝う。

土に塗れ血に濡れた震える手をギュッと握った。


この日、俺が殺したのは……愛しい……残酷な殺戮者だった。
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