妹に陥れられ追放された令嬢ですが、氷の王弟に息子ともども溺愛されています
三章 初恋と再会
カイエンはエーレン王国国王の第二王子として生を受けた。
生母は身分が低い愛妾で、カイエンを出産してすぐに亡くなった。
王子といっても、王妃から生まれた正当な兄王子がいるため、なんの期待もされていなかった。
どの国の王家でも、後ろ盾のない王子など、そんなものだろう。
しかし愛妾を恨む王妃は、その息子であるカイエンを見逃さず、目の仇にしていた。
父である国王からは関心を持たれず、王妃からは憎まれている。
カイエンは、王宮の弱者だった。
王宮の片隅に捨て置かれ、着るものどころか食べる物にも事欠く苦しい日々。世話をしてくれる乳母がいたが、彼女が王妃の不興を買い追放されてからはますます厳しい立場に陥った。
カイエンはすっかり人間不審になり、自分の不遇を憎むようになった。生きているのが辛く、この世から消えてしまいたいと願うほどに。
他人の悪意と嘲笑がカイエンの心を蝕み続ける。
それでも自ら命を絶つ勇気は持てなかった。
数年が立ち、カイエンは八歳の誕生日を迎えた。
当然祝ってくれる者などいない。
何事もなく、いつも通りの一日が過ぎていくはずだった。
ところがカイエンには、ささやかな平和すらも許されなかった。
部屋で過ごしていたカイエンのもとに高位貴族の令息がやって来て、強引に薔薇園に連れ出されたのだ。
彼らはカイエンをあざ笑いながら、何度も茨に向けて突き飛ばした。
暴力と嘲笑が、カイエンの体と心に突き刺さる。
カイエンの膝は擦り切れ、腕はすっかり傷だらけになっていた。
生母は身分が低い愛妾で、カイエンを出産してすぐに亡くなった。
王子といっても、王妃から生まれた正当な兄王子がいるため、なんの期待もされていなかった。
どの国の王家でも、後ろ盾のない王子など、そんなものだろう。
しかし愛妾を恨む王妃は、その息子であるカイエンを見逃さず、目の仇にしていた。
父である国王からは関心を持たれず、王妃からは憎まれている。
カイエンは、王宮の弱者だった。
王宮の片隅に捨て置かれ、着るものどころか食べる物にも事欠く苦しい日々。世話をしてくれる乳母がいたが、彼女が王妃の不興を買い追放されてからはますます厳しい立場に陥った。
カイエンはすっかり人間不審になり、自分の不遇を憎むようになった。生きているのが辛く、この世から消えてしまいたいと願うほどに。
他人の悪意と嘲笑がカイエンの心を蝕み続ける。
それでも自ら命を絶つ勇気は持てなかった。
数年が立ち、カイエンは八歳の誕生日を迎えた。
当然祝ってくれる者などいない。
何事もなく、いつも通りの一日が過ぎていくはずだった。
ところがカイエンには、ささやかな平和すらも許されなかった。
部屋で過ごしていたカイエンのもとに高位貴族の令息がやって来て、強引に薔薇園に連れ出されたのだ。
彼らはカイエンをあざ笑いながら、何度も茨に向けて突き飛ばした。
暴力と嘲笑が、カイエンの体と心に突き刺さる。
カイエンの膝は擦り切れ、腕はすっかり傷だらけになっていた。