妹に陥れられ追放された令嬢ですが、氷の王弟に息子ともども溺愛されています
メレディスははっと我に返り、返り、慌ててレオナを引き留めた。それからベルティをまっすぐ見据える。
「ベルティ、私はもう行くわ。あなたが立派な王太子妃になる姿を、遠くから見守っているから」
「お姉さまに言われなくても、立派な妃になるわ! それよりもそこの侍女を置いていきなさいよ。無礼者に罰を与えてやるんだから!」
「彼女は私の侍女よ。あなたに罰を与える権利はないわ」
「なんですって!」
ベルティはすっかり癇癪を起している。彼女は昔から気が短く我儘だった。これで王太子妃が務まるのだろうか。
(……もう私には関係ない)
今はレオナを守ることだけを考えなくては。
「ベルティ、下がりなさい。これ以上の追及は無用よ」
メレディスは絶対引かない気迫を持って宣言した。未来の王太子妃として何年も教育を受けてきたメレディスには、上に立つ者としての威厳が身に付いている。
「な、なによ、偉そうに……」
ベルティはいつもと違う姉の様子に戸惑い、最終的に言葉を失った。
反論してこないと判断して、メレディスは背を向ける踵を返す。
「ベルティ、さようなら」
もう二度と公爵邸には戻らない。心の中でそう誓った。