妹に陥れられ追放された令嬢ですが、氷の王弟に息子ともども溺愛されています
「早馬で三日。乗合馬車で五日ですから、我々は四日で到着すると思います」
「そう。子供の頃にお父様の視察に同行していろいろな場所に出かけたけれど、北に向かうのは初めてよ。知らない初めての場所に行くのはわくわくするわね。噂で聞いている雪景色を見るのも楽しみだわ」
メレディスに釣られたのか、レオナの顔にようやく笑顔が見えた。
「私も雪は初めてです。オスカーの話では、どこまでも真っ白な夢のような景色だそうですよ」
「幻想的なのね。早く雪の中を歩いてみたいわ」
「はい。ただ寒いので無理はなさらないでくださいね」
「ええ」
馬車の窓の向こうに流れる景色が次々と変わっていく。王都周りは華やかだったが、一日絶つと、寂しい荒野に変わっていく。
道も整備されておらず、がたがたと揺れる振動が座席に響く。
「どんどん道が悪くなっていますよ。クッションを増やしますね」
レオナがメレディスの負担を少しでも減らそうと、あれこれ手を尽くしてくれる。
「ありがとう。王都から北は開発が遅れているから、この先更に道が険しくなりそうねると思うわ」
「どうして北は放置されているんですか?」
「一年を通して気温が低く一年を通して雪が多いせいで、開発するのにあまり向いていないのの。それに」
北の国境は殆ど高いほとんどが山脈が続くから、隣国とので、行き来きするのは商人くらいしかいないのよ隣国」
レオナが納得したように頷いた。
「道を作っても、通る人があまりいないから無駄なんですね」
「無駄ではないけど優先順位が低いの。王家も貴族家も投資する価値がないと思っている。手をつけるのは北の辺境伯、キースリング家くらいだと思うわ。に向かうためには道はキースリング辺境伯が治める領地を通るしかない。しかし北の隣国との交流はほとんど殆どないため、王都と行き来する人が少ないのだ。