第一印象最悪の彼が、最愛の旦那さまになりました
「ああ」

 どうせ結婚なんて誰としてもいい。自ら手掛けたアプリの選択なのだから、とんでもない相手が選ばれるということはないはずだ。

「……結果が出た」
「早いな! それで誰が選ばれたんだ?」

 澄春は表示されたプロフィール写真をじっと見つめた。

 卵型の清楚な顔立ち、ストレートのロングヘア。優しそうな目をしている。

「ちょっと緊張するな……えっ、100%って嘘だろ?」

 正樹が上ずった声を上げる。

「完璧な相手が見つかる確率は、1パーセント以下だ」

「しかも今は運用テストで登録者も少ない状況だろ? 奇跡みたいなものじゃないか!」
「そうだな。意外だった」

 この結果は澄春にとっても予想外だった。

 冷静に画面を見つめる澄春に対し、正樹が興奮気味の声を上げる。

「それで相手は誰なんだ? ……楠木千咲って聞いたことないけど、知り合いか?」
「いや、存在すら知らなかった」

 正樹が自分のタブレットで社員情報の検索を始める。

「ええと、総務部所属なのか。入社四年目で人事評価は……まあ、平均的だな。資格は普通運転免許と簿記二級。学歴は……」

 正樹の表情が徐々に曇っていく。最後には怪訝そうに首を傾けた。
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