第一印象最悪の彼が、最愛の旦那さまになりました
「えっ、それは駄目だよ……たしかに澄春さんは何着ても似合うけど」

 どんな服も着こなすスタイルは羨ましくなるほどだ。

 千咲は澄春が着替えをしている間に、先ほど取ったドレスの写真を祖母に送った。

 それから彩香とメッセージのやり取りをしていると、澄春が着替えを終えて戻ってきた。

(……かっこいい!)

 さすが経済界一のイケメンと呼ばれるだけはある。

 千咲ははりきって澄春の写真を撮った。少し考えてから、それも祖母に送信した。

 週開けて月曜日。千咲は朝から忙しく働いていた。

 来月、通常業務に加えて、各部署の複合機の再リース契約があるための準備がある。お歳暮を贈ってくる会社の対応も総務部の仕事だ。

 フリースペースで作業をしていると、珍しく彩香がやってきた。

「どうしたの?」
「来月から契約社員が沢山入るの。新しい机を入れたりレイアウト変更が必要で、その打ち合わせしてた」
「もう終わったの?」
「うん、予定より早く終わった」

 彩香はそう言って、スチール椅子に腰を下ろした。余った時間はここで潰すつもりのようだ。

「これお歳暮? すごいね」
「廃止している会社も多いみたいだけどね」
「そう言えば、駿介の話って聞いた?」

 千咲はお歳暮の管理リストに記入していた手をぴたりと止めた。
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