第一印象最悪の彼が、最愛の旦那さまになりました
「多分……あ、社員は社員証の写真を使えるって。撮るの面倒だからこれでいいかな」
「ちょっと! プロフィール写真になるんだから、もっと気合いれなよ」

 彩香が慌てているが、千咲は元々写真映りがイマイチなので、どれを使っても大差がないだろう。

「社員証の写真は私にしてはよく撮れてる方だよ」

 続いて表示された百問以上の質問に回答していく。趣味嗜好、子供時代の経験、足のサイズまで、問いはあらゆるジャンルに渡っている。
「質問多すぎない?」
「MBTI診断みたいなもんで、たくさんの質問に答えることで深層心理が見えてくるんだよ。自分でも知らない面があぶり出されるのかもよ」

 相性がよい相手を正確に導き出すためには、どれも正直に答える必要があるようだ。

「プライバシーを全て暴かれた気分」

 千咲がなんとなく浮かない気分になっていると、彩香が背中をばんと叩いた。

「でもそれだけ詳細な情報があるからこそ、正確に相手を選べるんでしょ。ベストマリアージュの特徴は、相性がパーセンテージで表示されるところにあるらしいよ。もし百パーセントの相手が見つかったら、すぐに結婚できそうじゃない?」
「そんな完璧な相手なんて、本当にいるのかな?」
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