幼馴染への三度目の失恋を回避したい ――激重な片思いを隠さなくなってきた彼に、心臓がもたなくなってきた彼女。

第50話

「…………っ、なっちゃん……」

「……ん?」

 キスの合間に名前を呼ばれ、僕は唇を寄せたまま短い返事をする。

「……多くない? 長くない? ここ、学校だよ……」

 約束の昼休み。
 僕たちがいつも会うのは、人通りがほぼない旧校舎の古い棟、三階と四階を繋ぐ階段の踊り場だ。

「……誰もいないじゃん」

「でも……っ」

 周りを気にしながらも、めぐみは僕のワガママに応えてくれる。

 最近、こうして二人きりになると、どうも僕の理性が働かなくなる。
 もちろん、めぐみが少しでも嫌がったらすぐにやめるつもりだ。
 だけど、いつも頬を赤く染めながらも、結局は受け入れてくれるから、困っている。

 熱を帯びた僕の手が、ついその肩や腰、首筋へと伸びてしまう。
 それをたしなめるように、めぐみは小さな手を重ねてくるのだけれど、ただ上に添えるだけのような感じで、抵抗としてはまったく意味をなしていなかった。
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