虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
(情けない男……)
身の危険を感じてようやく保身に入るなど、どうかしている。
エクリーユは真紅の瞳を綻ばせると、妖艶な笑みを浮かべて告げた。
「どれほど泣き叫んだところで、あなたたちは私を許してくれなかった。だから、こちらもあなたたちに救いの手を差し伸べる気はないの。ごめんなさいね?」
「エクリーユ! 一体、何を……!」
母親の静止を聞くことなく、次女は2人に向かって火を放つ。
「フォセティ兄様のように、顔を焼くだけじゃ足りないわ。地獄の業火に全身を焼かれ、苦みなさい……!」
「ぎゃあああ……!」
一瞬で炎に塗れた国王は無様に床の上でのたうち回り、炎を消そうと必死になる。
そんな姿を目にしたエクリーユは、興味を無くしたように彼らから目を背けた。
(あとは……)
――殺してしまいたいほど憎いと感じる。
最後の1人が、まだ残っていたからだ。
「ば、化物……!」
こちらを睨みつけながら鬼の形相で叫ぶ少女の名は、リシーロ。
白百合のような白髪と可憐な桃色の瞳が印象的で、末姫として兄妹から大層可愛がられて育った。
羨ましくて、妬ましくて、目障りで、大嫌いな妹だ。
身の危険を感じてようやく保身に入るなど、どうかしている。
エクリーユは真紅の瞳を綻ばせると、妖艶な笑みを浮かべて告げた。
「どれほど泣き叫んだところで、あなたたちは私を許してくれなかった。だから、こちらもあなたたちに救いの手を差し伸べる気はないの。ごめんなさいね?」
「エクリーユ! 一体、何を……!」
母親の静止を聞くことなく、次女は2人に向かって火を放つ。
「フォセティ兄様のように、顔を焼くだけじゃ足りないわ。地獄の業火に全身を焼かれ、苦みなさい……!」
「ぎゃあああ……!」
一瞬で炎に塗れた国王は無様に床の上でのたうち回り、炎を消そうと必死になる。
そんな姿を目にしたエクリーユは、興味を無くしたように彼らから目を背けた。
(あとは……)
――殺してしまいたいほど憎いと感じる。
最後の1人が、まだ残っていたからだ。
「ば、化物……!」
こちらを睨みつけながら鬼の形相で叫ぶ少女の名は、リシーロ。
白百合のような白髪と可憐な桃色の瞳が印象的で、末姫として兄妹から大層可愛がられて育った。
羨ましくて、妬ましくて、目障りで、大嫌いな妹だ。