虐げられた末に復讐を終えた王女は、世界で一番幸せな王妃となる
(どうせ、この国はいずれ滅びるんだ)

 祖父の時代から今日に至るまで、王族は私利私欲を満たすために国民たちを締めつけすぎた。
 その結果、王家の血は1人残らず根絶やしにするべきだという苛烈な思想の元、レジスタンスが結成されつつある。

(その前に、王としてあの男に戦いを挑み、エクリーユを取り戻す。その後、王座をイトゥクに譲り渡せばいい。俺はあの子と片田舎に引っ込んで、静かな余生を過ごすんだ)

 ムガルバイトの理想は最愛の妹とともに誰にも邪魔されずに、2人の世界を築き上げることだった。

(リドディエ……。あいつだけは、絶対に許さない……!)

 ムガルバイトにとって、エクリーユは世界のすべて。
 この世で一番慈しむべき、最愛の妹なのだから――。

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