超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました
「君が持って来たばかりの絵を、ある公爵夫妻がいたく気に入ってな」
「こ、公爵様が!?」
「それで、話があるそうだ!さあ行こう!」
「ええっ!?」

ミランは混乱しながらも、モリスと共に店に戻った。


モリスの後について個室に入ると、若く美しい貴族の夫婦が並んでソファーに座っていた。

「こちらのお方はテオドール・グレイヴン公爵閣下。お隣が奥方のシャルロット様だ」

モリスがテオドールとシャルロットを紹介し、ミランは慌てて頭を下げた。

「ミ、ミラン・ヒースです! あ、あの、どういったお話で……?」
「妻シャルロットが君の絵をとても気に入ってな」
「ひゃっありがとうございまひゅ!」

ミランは緊張のあまり噛んでしまったが、テオドールは何も気にせず話を続ける。

「君に絵を習いたいそうだ。週に何回か我が邸宅に来て、絵を教えてやってくれないか。支払いは毎回これくらいでどうだろうか?」
「ほぁ!?」

テオドールが紙に書いた金額を見て、ミランは驚きのあまり奇声を上げた。

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