超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました

テオドールは苦虫を噛み潰したような顔をして、ため息を吐く。

「噂話か。私には理解しがたいものだ」

シャルロットはシャルロットで静かにショックを受けていた。

(不名誉なあだ名をつけられてるのは知ってたけれど、なんだかすごい経験豊富な悪女みたいに思われてるなんて……)

「で、テオドール。真実はどうなんだい?」

ユーリは笑顔だが、目は笑ってない。
しかし、テオドールは目をそらすことなく説明を始めた。

「ノイエ伯爵から小麦農地と鉱山利益を取り上げるための政略結婚だ。いち伯爵が所有するには利益が莫大で危険すぎる。国の領地に代えるつもりだ。
それから、シャルロットは虐待を受けていることが発覚したため、保護する意味合いもある。だから白い結婚だ」

テオドールの答えを聞いたシャルロットは、

(ユーリ様が来る直前にテオドール様が「それは大丈夫だ」と言っていたのは、このことだったのね。筋が通っているわ)

と静かに納得をした。

「シャルロット嬢と結婚してノイエ伯爵領の利益を抑えて、ノイエ夫妻は理由をつけて追放と。ふうん、キミらしい理屈は通っているね」
「事実だからな」
「でもね、テオ」

ユーリはふっと真顔になる。
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