超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました
「僕ほど口の堅い貴族はいないよ。何しろ実姉が第二王子妃だからね」
これ以上ない説得力。
姉から王族の機密情報を沢山聞いているだろうに、ユーリが洩らしたことは一度もない。
テオドールはよく知っている。
彼は軽薄そうに見えて実直で、信頼の置ける人間だがーー
「テオドール様、ユーリ様に教えてくださって構いません」
シャルロット本人から許可が出た。
ユーリが笑顔で頷き、テオドールは意を決したように口を開く。
「シャルロットには……」
テオドールが声を潜めて話し始めたので、ユーリは耳を近付ける。
「人やものに触れると、記憶された映像が視える能力がある」
「は……?」
さすがのユーリも、素で驚いている。