超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました

驚きの声を上げたのはシャルロットだった。
その様子に、ユーリが呆れ顔でテオドールを見る。

「シャルロット嬢に伝えてなかったの?」
「……今、伝えた」

シャルロットは驚きのあまり素の感情を見せてしまったが、貴族としては良くない行いなので、急いで微笑を作る。
しかし、内心は複雑な感情気味だ。

(テオドール様のお父様に会うなんて、まだ心の準備が……!)

シャルロットは両親のせいで、社交界では数年前から『ふしだらな令嬢』として有名だ。
ユーリが名誉回復の話を流してくれたものの、王都から離れた領地で隠居をしているテオドールの父にはまだ届いていないだろう。

(それに、サイコメトリー能力を使って協力する代わりに契約結婚をしたことを隠さなければいけないし)

公爵家の前当主なんて、数々の修羅場を掻い潜って来た猛者だ。
そんな人物に隠し通せるだろうか。

シャルロットにとって、テオドールの父に会うことは正直気が重い。

(少しでも真面目そうな印象を与えるドレスを選ぼう……)


< 38 / 55 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop