超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました
本来、目が縫い付けられていた場所には、ちぎれた糸が抜けかけていて。
目のパーツを無理やり引きちぎったことがうかがえる。

不気味さに、一同は息を呑む。
シャルロットは人形に何か手がかりがないか、じっと見つめる。

淡いピンク色の長い髪。
白い肌。
白いフリルがついたピンク色のかわいいドレス。

(なんだか、あの日のーー)

「シャルロットに似ているな」

静寂の中、テオドールの声が響く。

「テオドール、お前は……!」
「父上、何か?」
「女性に対し、こんな不気味な人形に似ているなどと言うものではない」
「似ていることは事実でしょう?」

リチャードが苦い顔をしながらテオドールに注意をしたが、あまり伝わっていない様子だ。
当のシャルロットは、自分でもそう思っていたので「私もそう思います」とすんなりと受け入れていた。

(もしかして、私がグレイヴン家に嫁いだことへの抗議……!?目のパーツが取られているのは、私の視る能力がバレてる!?)

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