超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました
「この辺りは果実が豊富だからか、昔から鳥が多くてな」

リチャードの言葉を聞いたテオドールが突然立ち上がり、窓から外を眺めた。
何事かと、全員がテオドールの方を向く。

「人形を置いた犯人は、カラスではないか?」
「!?」
「カラスには光るものを集める習性があるらしい。例えば、子供が落とした人形のガラス玉の目を狙ったカラスが、縄張りの中庭に運び嘴でむしり取った」
「そういえば、中庭の木にカラスの巣があると庭師が申しておりました!」

メイドの情報により、テオドールの仮説が強化される。

「確かにカラスだったら、番犬が反応しなかったのも納得ですわね」
「そうだ」

シャルロットの言葉にテオドールが頷く。

あの不気味な人形が悪意のあるものではなく、偶然の産物の可能性が高いことがわかり、一同は安堵した。

「人形の持ち主は領民の子供だろう。明後日の婚礼式の後、そのまま庭で領民達に御披露目をするから、そこで持ち主を探せば良い」

リチャードが言った後、シャルロットが控えめに口を開く。

「人形に目を付けてあげたいのですが、丸ガラスのパーツはどこで手に入りますか」
「それでしたら私が買って参ります」

給仕のメイドが答えたので、シャルロットは頷いた。

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