超能力持ち令嬢ですが冷徹理屈屋公爵に「その力を貸してくれ」と言われて偽装結婚することになりました
ベッドは広いので、二人の体が触れることはない。
(でも、この状態で眠れるわけない!)
しかし。
疲れていたのか、目を閉じるとシャルロットはあっという間に眠りに落ちていった。
◇◇◇◇◇
翌朝。
カーテンの隙間から差し込む朝陽の眩しさで意識が浮上したシャルロットは、うっすらと目を開ける。
目の前にあるのは、眠るテオドールの横顔。
「きゃ!? あっそういえば……」
シャルロットが悲鳴をあげかけて、昨夜のことを思い出していると、テオドールの目がぱちりと開いた。
「ああ、おはよう」
平然と挨拶をしたテオドールは起き上がり、サイドチェストに置いていたモノクル眼鏡をかける。
シャルロットは昨夜の怒りが再燃してきた。
「テオドール様はこの状況が嫌ではないのですか……?」
「表向きは夫婦だから仕方あるまい。君が嫌ならば、寝室を分けてもらーー」
「嫌なのはテオドール様では!? だって私が触れたら、視られてしまうんですよ!」
シャルロットが声を荒げる。